2017年度 遺伝研 研究会

「マウスとラットで拓く新しい比較実験動物学」

         (NBRPラット後援、NBRP実験動物マウス後援)

日時 2017年12月14日(木)午後1時 〜 15日(金)午後0時30分まで

会場 国立遺伝学研究所内 講堂  (静岡県三島市谷田1111 〒411-8540)アクセス バス時刻表はこちら

Two_People

懇親会 14日 18:30〜
 場所:講堂
 懇親会参加費:有職者3000円、学生1000円)

研究会代表者 庫本高志 (京都大学医学研究科)

所内代表者 小出 剛 (遺伝研マウス開発研究室)

研究会プログラム・アクセスと概要 PDF版のダウンロードはこちら

マウスとラットは共に実験動物として重要な役割をはたしていますが、これまでそれぞれの動物種で独立して解析をすることが一般的でした。しかし、近年のゲノム編集技術の進歩に伴い、両方の種で同一の遺伝子をノックアウトすることや、同一の変異をノックインすることが可能となってきました。今後、これらの遺伝子変異をもつマウスとラットの表現型を比較することで、多面的なアプローチによる遺伝子機能の理解が期待できます。
 そこでこのたびマウスあるいはラットを用いて研究を進めている先生方と共に研究会を開催することで、両種の比較により遺伝子機能のより深い理解につなげるためのアプローチの開拓や情報交換による更なる研究の推進に繋げたいと考えています。本研究会では、どちらが優れた実験動物かという議論ではなく、あくまで両種の比較によるより深い生命現象の理解に結びつけることを目指しています。

この研究会では、未発表データについてもご紹介頂き深く議論したいと思っております。そのため、参加者は守秘義務を負うことをご了解ください。また、講演中の撮影、録音、また講演で得られた情報のSNS等による発信などはすべて禁止させていただきます。活発なご議論になることを楽しみにしています。

<口頭発表について>
基本的にご自身のノートPCをお使いください。 プロジェクターへの接続はD-Sub 15ピンケーブルで行います。Powerbookなどコネクターが必要な場合は各自ご持参ください。 発表の持ち時間は各自質疑応答を入れて28分です。23分程度で発表を終了するようにご準備ください。十分にディスカッションの時間をとって頂くようお願いします。スケジュールが大変タイトになっていますので、時間の超過をしないようご協力をお願いします。
<ポスター発表について>
ポスターはA0 (841×1189 ミリ) の縦サイズ程度でご準備ください。 研究会会場にポスターボードを設置していますので、プログラムに記載している番号のところに貼り付けをお願いします。研究会開催中は掲示したままで結構です。

<旅費・宿泊費支援>
旅費宿泊費の支援は締め切りました!

<宿泊>
ご宿泊は三島市内のビジネスホテル等をご利用ください。

参加登録(締切:参加申し込み、ポスター発表申し込み共に12月1日 金曜日)参加登録は締め切りました。


プログラム

12月14日
  13:00 開会の辞 庫本高志(京都大学医学研究科)

セッション1 座長: 若林 雄一(千葉県がんセンター)
13:05 庫本 高志(京都大学医学研究科)「ラットの特性:遺伝子改変時代を見据えて」
13:35 小出 剛(国立遺伝学研究所)「マウスとラットの比較から明らかにする行動関連のゲノム領域」
 
セッション2 座長: 隅山 健太(理研QBiC)
14:05 真下 知士(大阪大学)「ラットの遺伝子改変:ゲノム編集と疾患モデル」
14:35 清成 寛(理化学研究所CLST)「様々な手法を用いた遺伝子改変マウスの作製」
15:05 休憩+ポスター発表
 
セッション3 座長: 吉木 淳(理研BRC)
15:30 吉川 欣亮(東京都医学総合研究所)「近交系の聴力差の遺伝的要因を探る」
16:00 吉原 亨(京都大学)「マウス・ラットの行動解析 -何ができて、何ができないのか?-」
 
セッション4 座長: 森 政之(信州大学)
16:30 坂本 浩隆(岡山大学)「神経解剖学を通したラット研究の新たな展開」
17:00 柳川 右千夫(群馬大学)「GABA合成酵素の障害と精神神経疾患:マウスとラットのノックアウト動物を 利用した比較研究 」

17:30 休憩+ポスター発表
18:00 懇親会
12月15日
セッション5 座長: 横井 伯英(神戸大学)
9:00 高田 豊行(国立遺伝学研究所)「NIG_MoG: マウス亜種間ゲノム多型を探索するナビゲーター」
9:30 須山 幹太(九州大学)「ラットゲノム解析ツール」
10:00 木戸 良明(神戸大学)「2型糖尿病感受性遺伝子Kcnq1による膵β細胞量調節機構」
10:30 休憩+ポスター発表
 
セッション6 座長: 吉見 一人(大阪大学)
10:50 海老原 健(自治医大)「ラットモデルを用いたPPARγの病態生理的意義の解明」
11:20 大野 民生(名古屋大学)「マウスとラットを使って寄生虫の不思議な特性に触れてみる」
11:50 桝屋 啓志(理化学研究所BRC)「バイオインフォマティクスの立場からのマウス・ラット研究の融合」
12:20 閉会の辞 小出 剛(遺伝研)
 

ポスターセッション
P-1 田中 美有(京都大学) ナショナルバイオリソースプロジェクト「ラット」と比較実験動物学
P-2 牛木 亜季(筑波大学) レニン遺伝子の高血圧応答性を制御するエンハンサーの同定
P-3 吉木 淳(理研BRC) NBRPマウスの進捗と今後の計画
P-4 Kim Hyeon-jeong(九州大学)
P-5 綾部 信哉(理研BRC)
P-6 西谷 あい(京都大学) Hcn1ノックアウトラットの運動機能の評価
P-7 小林 久人(東京農大)
P-8 齋藤 慈(千葉県がんセンター) がん抑制遺伝子p19Arfに存在する非同義置換多型の機能解析
P-9 松本 悠貴(遺伝研) ゲノム・トランスクリプトーム解析を用いたマウスの従順性に関わる遺伝的基盤の解明
P-10 永山 博通(遺伝研) 能動的従順性に基づく選択交配により作出された野生由来マウスの社会性の解析
P-11 上田 奈央子(遺伝研) マウスにおける自発活動性に関する遺伝子の解析
P-12 国広 弥生(大阪大学) エレクトロポレーションと凍結胚を用いたゲノム編集マウスの作出
P-13 田邉 彰(遺伝研) 黒ハツカネズミの起源:ノンアグーチ遺伝子に挿入された二重のレトロエレメント
P-14 服部 晃佑(大阪大学)
P-15 寺本 奈保美(東京大学) ジストロフィン遺伝子にin-frame変異をもつラットの骨格筋における病態解析
P-16 杉原 英俊(東京大学) ジストロフィン遺伝子変異ラットの骨格筋病態悪化に細胞老化が関与する可能性
P-17 高浪 景子(岡山大学) ラットとマウスにおける痒み感受性の相違
P-18 奥村 和弘(千葉県がんセンター) 皮膚早期良性腫瘍抵抗性遺伝子座Stmm1aの原因遺伝子の探索
P-19 Lalitha Devi(遺伝研) Impaired angiogenesis-specific signaling in adult testis results in xenograft degeneration

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